自ら織った塩沢紬で卒業アルバム

 

つむぎ記念館スタッフの指導を受けながら一生懸命に織る生徒たち

南魚沼市特別支援学校(北島豊校長)の3年生8人が25日、卒業アルバムの表紙にあしらう帯を製作しようと塩沢つむぎ記念館(南雲正則館長)を訪れた。
同校では2018年3月(29年度)から、卒業生に贈る卒業アルバムの表紙製作に塩沢つむぎ記念館が協力している。今年初めて、生徒自ら織った塩沢つむぎの帯を入れたアルバムにしようと機織りに挑戦した。
生徒たちはアルバムの帯に使う3色の糸を選び、同館スタッフの指導を受けながら幅が約4㌢、長さ20㌢の帯を完成させた=写真=。出来上がった帯は、夏塩沢の白生地に「夢を未来に繋ぐ」の願いを込めてデザインされた校章カラー(赤、青、黄)の1色を染め、生徒が織った塩沢紬の帯をマルト書店の田中玲子さん(54)が製本し、来年3月の卒業式に生徒に手渡される。
小野塚渉さん(18)は「校章を意識して青、赤、黄の糸を使って織った。足と手を連動させて織るのが難しかった」と話していた。
塩沢つむぎ記念館の南雲館長は「紬は『夢を紡ぐ、繋ぐ、繋がる』と言われており、伝統文化がアルバムという形で応援できるのはうれしい。私も完成が楽しみ」と話す。

夏塩沢(左)に校章カラーの1色を染め、生徒が織った塩沢紬の帯をあしらった表紙の完成イメージ(右上)

同校の誇りを引き継ぎ未来に向かい 八海高校閉科式

規模を縮小して開かれた八海高校閉科式=11月20日

南魚沼市の県立八海高校(笠井 兵彦校長)で20日、体育科・家庭福祉科の閉科式我行われた。
1969年に県立六日町女子高等学校として開校。95年に八海高等学校に改称し、男女共学となった。その後、家政科が閉科され体育科と福祉科に、14年に福祉科が家庭福祉科となる。2019年4月から、家庭福祉科の募集を停止し、普通科1学科となりスポーツ、福祉、普通、ビジネスのコースから選択。スポーツコースは1年生から、ほかの3コースは2年生から分かれる「4コース制」となった。
閉科式は、新型コロナウイルス感染症拡大防止から規模を縮小、来賓の林市長も欠席したほか生徒と同窓会、PTA、後援会の役員で行われた。
笠井校長は「体育科、家庭福祉科の皆さんにとって閉科は寂しいと思うが輝かしい歴史を引き継ぎ、本校で学んだ誇りをもって未来に引き継ぎ、力強く未来を切り開いてほしい」と式辞を述べ、卒業生4人による激励動画も披露され、スクリーンを通して全校生徒たちにエールを送った。
司会を務めた羽吹紗南さんは「とても緊張した。科がなくなるのは悲しいが今後は勉強に頑張る」と話し、生徒代表のことばを述べた体育科の牧野桃さんは「世界で活躍するアルペンスキー選手になる」。家庭福祉科の櫻井桃さんは「介護士になる夢に向かって頑張る」と意気込んでいた。

不法投棄は犯罪 不法投棄を見つけたらすぐに通報を

南魚沼市の市民生活部廃棄物対策課は17日、大木六地内(県道沢口塩沢線、細越峠付近)で不法投棄された廃棄物の撤去作業を行った。時折雨が降るなか、大木六の阿部正夫区長(68)と役員2人も応援に駆けつけ、市職員と合わせて10人が撤去作業にあたり、落ち葉や倒木、土の中から廃棄物を掘り起こし、ユニック車で吊り上げた=写真=。この日の撤去量は2㌧トラック3台と軽トラック1台分の約1㌧(廃タイヤ31本、冷蔵庫2台、洗濯機3台、テレビ1台、プリンター1台、そのほか農業用品や日用品など)を回収した。同地内では5月にも撤去作業を行っており、投棄場所として常態化している。廃棄物対策課によると、不法投棄の発生件数と撤去数量は平成30年度では48件、18㌧。令和元年度には58件で24㌧となっている。投棄場所は、林道、高速道路の側道や高架下・ボックス内、河川敷、水路、崖地などが特に多いという。廃棄物対策課の大内義和課長は「不法投棄は犯罪。不法投棄行為を見かけたら警察へ、不法投棄物を見つけたら廃棄物対策課へ連絡をしてほしい。今後も地域と連携して不法投棄の対応を強化し、防止対策に取組んで行きたい」と話している。

斜面下への不法投棄物はユニック車で吊り上げ約1㌧を回収=16日、大木六地内(県道沢口塩沢線、細越峠付近)

第7回津南町ウルトラマラソンで優勝 南魚沼市新堀 今井清隆さん

第7回津南町ウルトラマラソン100㌔で優勝した今井清隆さん(=10月4日、ニューグリーンピア津南)

新型コロナウイルスの影響で多くの大会は中止となっている9月27日、湯沢町で「第41回南魚沼陸上競技選手権」。10月4日、津南町で「第7回津南町ウルトラマラソン」が開催された。
南魚沼市新堀の介護士、今井清隆さん(37)は、約8カ月ぶりに招待選手として「南魚沼陸上競技選手権」に出場し、「津南町ウルトラマラソン」100㌔では総合優勝を果たした=写真=。
今井さんは、全国のマラソンやウルトラマラソンで優勝、入賞しており、4月からは、リース展開や日頃の練習の様子などをレポートし、全国のランニング愛好家らに発信する「R×Lウルトラマラソン特派員」としても活動している。コロナ禍の今年は、感染対策に工夫しながら仕事の合間をみて自己ベスト更新を目指して練習に汗を流してきた。
今井さんは「主催者側の定めた感染症対策に従い、自治体の許可もあり走らせていただけて感謝している。今回の目標だった8時間を切ることもでき、アップダウンも楽しみながら走る事ができた」と話していた。

ひさしぶりのイベントを満喫  珍しい旧車がずらり

「南魚沼を元気にしたい!南魚沼の素晴らしさを再認識しよう」と2013年から、活動している与六市実行委員会は3日、南魚沼市民会館駐車場でチャリティーイベント「マイカー無料点検&旧車・ハーレー展示会」を開催。約1200人の市民や家族連れが来場し、久しぶりのイベントを満喫した。
新型コロナウイルスの影響で、多くのイベントなどが延期や中止となり、毎年8月に開催の「与六市」も今年は中止となったが、この日のイベントは、南魚沼市民会館(南魚沼市スポーツ振興公社)に加え、自動車整備振興会との共催で実現したもの。
今回は、感染予防対策を徹底して昨年までのライブや飲食や販売中心のイベントではなく、珍しい旧車などの展示に加え、消防車やパトカー、白バイも登場。与六市ブースでは焼きいも、わたあめの販売を行い、利益の全額は南魚沼市に寄付。また、整備振興会による無料マイカー点検・相談、自動運転支援システム体験なども行われ、ミニカープレゼントやミニ四駆大会ブースなどは子供たちに大人気だった。県自動車整備魚沼地域協議会南魚沼の高橋敬一郎分会長(43)は「コロナ禍でWEB関連が浸透してきた昨今、今回のイベントでは人と人が交流する事の大切さを改めて実感した。早く、人と人が直接、交流できるイベントができれば」と話していた。

先着150人プレゼントの消防車をゲットし、ご満悦の市内坂戸の金井奏太朗くん(2)
会場内には昭和の外車・国産車)が勢揃い
来場者と与六市スタッフがバイク談義に花が咲く

 

癒やしのカフェ「大正や」 熊木ひろ子さん

いつも笑顔で迎えてくれる熊木さん=地域の作家の作品が並ぶ「大正や」

地域住民や観光客に安らぎの空間を提供している塩沢駅前のつむぎ通りにある「大正や」。
オーナーの熊木ひろ子さん(65)=写真=は、高齢となった母親と同居しようと約40年間勤務した保育士を定年退職後、実家を改装して4年前、昔からの屋号「大正や」をそのまま店名にしてオープンした。
お茶好きが高じて焼き物を学ぶため約10年間も東京へ通ったほどで店内には、趣味で集めた自慢の茶碗から骨董などのコレクションをはじめ地域の作家約25人の陶芸作品や着物地を使用した服や小物雑貨などが所狭しと並ぶ。
カフェスペースでは鶴齢の仕込み水を使用し、注文が入ってから豆を挽き淹れてくれるコーヒーをはじめ、熊木さん一押しのメニューは、抹茶ラテ460円、ケーキセット(コーヒーor紅茶+シフォンケーキ)が610円。
なお、雪国の歴史と文化を活かすまちづくりで都市景観大賞ほか多くの賞を受賞した「牧之通り」に続けと今、つむぎ通りの住民らが中心となり「つむぎ通り」も、新たなまちづくり計画が進められており、熊木さんも「牧之通り同様、雪国文化と歴史を伝えられるような町並みとなり、訪れる市民や観光客らでもっとにぎわい、喜んでもらえるような『『通り』になってほしい」と笑顔で話す。
営業時間は午前10時〜午後5時、火曜・水曜定休。電話025-782-0706。

店の前のベンチでは地域住民らが休憩したり談笑を楽しむ

コロナの影響で苦しむ地元企業を支援 塩沢信用組合

寄付や頑張る事業者を表彰

塩沢信用組合(小野澤一成理事長)は南魚沼市小栗山のほてる木の芽坂で3日、新型コロナウイルスの影響で自他とも打撃を受けるなか、その対策や貢献活動を行った「地元で頑張る事業者」の表彰式を行った。
表彰式の前、同信組の11年連続好決算を記念して津南町への寄付贈呈式も行われ、津南町の根津和博副町長に寄付金100万円が贈られた。
「地元で頑張る事業者の表彰式」では、施設や小学生、園児らに寿司弁当を無償配布した南魚沼市の㈱SEPINTERNATIONALの山本賢社長、消毒用エタノールの代替「魚沼アルコール60」を販売する魚沼市の玉川酒造の風間勇人専務など6社に表彰状と賞金5万円が贈られた。

左から、「玉川酒造」風間勇人専務、「㈱ごはん」大島知美社長、日本料理 吉原屋」吉原義浩代表、「塩沢信用組合」小野澤一成理事長、「割烹 保よし」高野正昭社長、「㈱アイシーエム」田村新栄社長、「㈱S・E・P INTERNATIONAL」山本賢社長
=3日午前、ほてる木の芽坂、地元で頑張る事業者表彰式
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・宿泊業者らと市長に支援要請
林市長に宿泊者の支援要請書を手渡す小野澤理事長=3日午後、南魚沼市役所

塩沢信用組合の小野澤一成理事長、南魚沼市観光協会の南雲武士会長ほか宿泊業者5人が林市長に修学旅行の誘致協力や支援を要請のため同日午後、南魚沼市役所を訪れ、林市長に要請書を手渡した。
市内の宿泊施設に修学旅行や合宿などを誘致と安心安全を示す市の認定書を発行し、南魚沼市に安心して来られるように、市長から感染対策や安心と安全の南魚沼市を発信した。それに対し、林市長は「観光協会による感染症対策の認定マークのプレートとステッカーの表示、市民向けに南魚沼市わがまち応援『プレミアム付飲食・宿泊券』の販売、市独自の経営支援など、市をあげて要望に応えていく」と述べた。

林市長に修学旅行の誘致をなどの支援要請を行った地元宿泊業者

こんな時こそ星空をみよう

 自宅にこもりきりの昨今、こんな時こそ星空を眺めて気分転換を」と呼びかける南魚沼市欠之上の風間浩一さん(65)=写真=。
 風間さんが星に興味をもったのは4、5歳の頃、星空の中に動く点を見てその不思議さに感動し、小学校高学年の頃には、図書館で星雲の写真集に感動し、ますます星に魅了されたという。現在は「星の世界を知れば知るほど他の情報とのリンクが強く、それをきっかけに更に、やりたくない勉強をしなければならないところが興味の泉」と話す。現在は、新潟県子ども会育成連合会の指導研修部で、子どもたちが星空に目を向け、星や自然を通じて健全育成の精神を学んでもらおうと活動を行っている。
 天の川は七夕だけではなく1年中見ることができ、織り姫は「こと座」のベガ、彦星は「わし座」のアルタイル、2人を乗せて天の川を渡る船は「はくちょう座」のデネブ(船ではなく白鳥に乗って飛び越えるという話もある)。七夕伝説は諸説あるが、牛飼い牽牛(けんぎゅう)と機織(はたおり)の織姫。王様ので2人は交際を始めたが、働き者だった2人は働きもしないで毎日デートばっかり。王様は「付き合うのはあいならん!」と2人を、川の両側に引き離すと、今度は悲しんで益々働かなくなってしまう。王様は困り果て1年に1回、7月7日の面会を許可した。2つの星の間は15光年も離れているので、1年に1日だけでは無理だが『愛は時空を超える』ようだ。また、宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」は、夏の大三角形のはくちょう座からさそり座を通り、南十字星まで天の川(銀河)の星の間を列車に乗って旅をする話。梅雨の雨空、外出自粛で家にいることも多いこの時期。興味のある方は読んでみては!?
 「新型コロナウイルスでうつむいてばかりいないで、晴れた日には星空を見上げれば、何かいいことがあるかも」と語る。 なお「望遠鏡を使わない星空観望会」の開催や「魚沼地域のゆる〜い星空グループ」の立ち上げを目指している。

感染防止や宿泊客確保について意見交換 「第2回安心衛生サミット開催」

「笑顔でこの状況を乗り越えよう」と参加者に呼びかける小野澤理事長=ほてる木の芽坂

塩沢信用組合は6月11日、地域の旅館など宿泊業者15社が参加し、新型コロナの感染防止対策や今後の活動戦略について話う第2回目の「宿泊業者の安全衛生サミット」を南魚沼市六日町のほてる木の芽坂で開いた。
塩沢信用組合の小野澤一成理事長は「事業者の資金を全力で支援させていただく。厳しい状況だが未来に視線を向け笑顔でこの状況を乗り越えましょう」と述べ。会場のほてる木の芽坂で実施している「衛生メニュー」をスライドで紹介したほか参加各社が取り組んでいる感染防止対策や課題について意見交換が行われた。参加者からは「日帰り入浴の利用時間短縮や食事時は仕切りの設置」などの対策に取り組んでいるが「どこまで感染対策を行えばいいのか悩んでいる」「県外客を中心なので県外からの誘客は厳しい状況がつづいている」「安心してきていただくためにも官民一体で安全安心の施設をアピールしてほしい」などの意見がでた。南魚沼市五日町のいろは亭、中澤一博さん(66)は「これだけコロナの影響が長引くと行き着くところは資金繰りしかない。小野澤理事長から『全面的に支援していく』とのことばに感謝している」と話していた。
同信組では今後も、サミットを定期的に開催する予定。

思いきり楽しんで走る日のために 南魚沼市新堀の 今井清隆さん

思いっきり走れる日を願い、練習に汗を流す今井さん

南魚沼市新堀の介護士、今井清隆さん(37)は、新型コロナウイルスのためにほとんどの大会が中止になっている今、3密を避けながら適切な距離を取り、人とすれ違う際はマスクやフェイスカバーで口や鼻を覆うなどの工夫しながら1人で練習に励んでいる。
今井さんは、東京マラソン出場や全国のウルトラマラソンなどで優勝や入賞もしており、地域でも多くの市民やランナーにも知られている。4月からは、R×Lウルトラマラソン特派員第1期生(全国で4人のうちの1人)としても活動している。特派員は、世界で特許を取得している超立体ソックスやランニンググッズ、ウェアなどを取り扱うR×L(アールエル)の商品を着用して大会に出場し、そのレースの様子や日頃の練習の様子などをレポートし、全国のランニング愛好家に発信するもの。
また、10月18日に予定されている県駅伝競走大会(長岡〜新潟)には、南魚沼・湯沢チームの石田孝之監督からも出場を期待されており、今井さんも「個人の大会ではないので選手として走るか、サポートとなるかはその時のチームの状況次第。大会が開催され、走れる際は応援よろしくお願いします」と笑顔で話す。今日も忙しい仕事の合間をみて自己ベスト更新を目指して走り続けている。