
住民が減少し、現在は13世帯29人の南魚沼市の辻又集落で22日、23日の2日間、辻又多目的センター(旧辻又小学校)で「辻又雪まつり」が行われた。
集落住民と長年にわたり交流を行っている専修大学生をはじめ今回から、青山学院、国際大学の学生らも参加。専修大学生と辻又住民との交流は、県が募集した「大学生の力を活かした集落活性化事業」をきっかけに2014年から、専修大学経営学部の森本祥一教授(49)と同教授のゼミ生らと地元住民の交流が始まり、森本教授と学生たちは田植えや稲刈り、祭りなどにも参加してきた。この交流を通して森本教授や学生が辻又産のコシヒカリの美味さに魅せられ「おいしい辻又の米に付加価値を付けて高く売れば地域の活性化につながる」と考え、「ほたしずく」と名づけたブランド米やほたしずくを使った「玄米ベーグル」などを首都圏のイベントなどで販売して好評となっている。

雪まつりには、専修大「森本ゼミ生」の13人や昨年から、森本教授が、青山学院大コミュニティ人間科学部の教授を務めていることから今年は、青山学院大学生6人も参加。さらに、2日目の交流会には地元の国際大学生6人や集落の住民。さらに、辻又地区活性を応援するボランティア「辻又プロジェクトチーム(仮称)」も駆けつけ、約60人が参加した。22日、時折激しく雪が降る辻又多目的センター脇の広場(元グラウンド)で、スノーシュー体験ほか雪遊びを満喫したり雪像や雪灯篭を作り、日が落ちると雪灯籠のローソクに火を灯して幻想的な世界を楽しんだ。


2日目の23日は、お菓子まきや餅つきなどを楽しみ、つきたての餅と具沢山の味噌汁に舌鼓を打ちながら交流を深めた。青山学院大1年の宮川唯さん、渡邊彩永さんは「餅つきが楽しかった。でも、こんなに雪が降るところは初めて来ました。遊びに来るのは良いけど、豪雪地に住む辻又の皆さんは大変だなぁと思った。私たちには無理かも」と話していた。また、専修大学「森本ゼミ」の学生が作成した、近隣地域のおすすめスポットをまとめた「つじまっぷ」を配布。中原稜平ゼミ長は「私が最後のゼミ長となりますが、活動を通してこれまでお世話になった辻又地域の魅力が手に取った人々に伝わればと思う」と話していた。「つじまっぷ」は、市内浦佐の八色の森公園ほか、学生たちと交流がある居酒屋一坊ほか市内の施設や店頭などで配布を予定。森本祥一教授は「私は、青山学院に移ったが、今後も地域実習の授業やボランティア学生たちと共に今まで同様、活動を継続し、少しでもこの地域の皆様のお役に立てればと思っている」と話していた。
(雪国新聞 3月7日掲載)