園児の猛攻で鬼退散 三用保育園で豆まき

南魚沼市前原町の南魚沼市立三用保育園(園児41人、水澤弘美園長)で節分の豆まきが行われた。

新聞紙の豆で、勇気を出して鬼に立ち向かう。思わず泣いてしまう園児も=2月3日、南魚沼市三用保育園

消費者庁が、かたい豆はのどに詰まって窒息するおそれがあるとして、5歳以下の子どもには食べさせないように注意を呼びかけていることから、同園でも、新聞紙をまるめて作った豆を使用して行われた。豆まき会開始前には、園長が「せめて香りだけでも」と本来の豆まきに使う大豆をホットプレートで炒り始めると集まった園児たちは「あ〜、いいにおい。食べたいなぁ」と感激。その後、豆まき会のために園児が作ったお面をつけてホールに集まり「豆まき」「オニのまつり」を歌い踊って盛り上がり、各クラスに戻った園児の前に突然、鬼が姿を現すと、園児たちは新聞紙をまるめて作った豆を掛け声と共に投げつけ、ホールに追い詰められた鬼は、全園児の猛攻撃で玄関から退散した。駒形弥英さん(6)は「鬼は怖かったが、勇気を出して頑張ったので鬼を追い出せて良かった」と話していた。すると今度は「福の神」登場。園児一人一人に、おやつが配られると園児たちは満面の笑みで「ありがとう」と応えていた。

園長の水澤弘美さん(52)は「今日は、みんなで元気に楽しく豆まきを行う事ができた。これで、子供たちの体や心のなかにいる悪い鬼が追い出せたので、これからは健康で健やかに過ごせると思う」と笑顔で話していた。

せめて香りだけでも

鬼退治の後は、福の神(園長)がごほうびを持って登場!

(雪国新聞 2月14日掲載)

辻又住民みんなで斉の神

2月22日・23日に雪まつりも開催

地区住民や応援に駆けつけた市民たち=1月12日、辻又多目的センター

現在、14世帯の集落、南魚沼市の辻又地区(山田悦夫区長)で12日、集落住民ほか約30人が参加して「斉の神」が行われ、同集落と辻又明るい村づくりの役員らが刈り取り保存していた藁や萱を積み上げた斉の神に、年女である南魚沼市九日町の藤崎葉さん(47)が点火。いきよい良く燃え上がる炎を見守りながら五穀豊穣無病息災などを願った=写真=。斉の神に点火した藤崎さんは、元南魚沼市地域おこし協力隊の足立知彦さんの活動を手伝うために約6年前、新潟市から南魚沼市九日町に移住、現在も辻又地域活性のために活動を行っている。藤崎さんは「今後も、私の大好きな辻又地区のために少しでもお役に立てれば」と笑顔で話していた。

また、2月22日、23日に「辻又雪まつり」が開かれる。同日は、専修大と青山学院の学生らが同地区を訪れ、雪像造りや体育館内にて地域住民らと交流会が行われる。

この大学生と辻又住民との交流は県が募集した「大学生の力を活かした集落活性化事業」をきっかけに2014年から、専修大学経営学部の森本祥一教授と同教授のゼミ生らと地元住民の交流が始まり、森本教授や学生たちは田植えや稲刈り、祭りなどにも参加してきた。この交流を通して森本教授や学生が辻又産のコシヒカリの美味さに魅せられ「おいしい辻又の米に付加価値を付けて高く売れば地域の活性化につながる」と考え、「ほたしずく」と名づけたブランド米やほたしずくを使った「玄米ベーグル」などを首都圏のイベントなどで販売して好評となっている。2月22日、23日の「辻又雪まつり」には、専修大生ほか昨年から、森本教授が青山学院大コミュニティ人間科学部の教授を務めていることから青山学院大の学生も参加する。なお現在、辻又地区活性を応援する市民有志らが、地元にある国際大学生の参加実現をはじめ「関係人口」の増加に取り組んでいる。

今年の年女、藤崎葉さんが点火すると勢いよく燃え上がる斉の神

(雪国新聞 1月24日掲載)