第37回きものスコーレ2024 シャトーテル一本杉

毎年、参加者全員がきものを着て集う「第37回きものスコーレ」が9日、南魚沼市塩沢のシャトーテル一本杉で開かれ、約70人が参加した。きものスコーレは、この地域が昔から「きもの」にゆかりが深いことから、きもの文化の素晴らしさを次代に伝えようと1987年から、中越地震があった2004年を除いて毎年、織物、酒造などの地元企業が協賛し、参加者全員がきもの姿で集い交流を深めている。同会の名称である「きものスコーレ」は、学び・遊び・余暇という3つの異なる意味を表し、スクールの語源となるギリシャ語「スコーレ」にちなんで名づけられた。

この日のためにパーティー会場隣りの別室に写真スタジオが設けられ、スタッフが周辺で採取した紅葉を背景にカメラマンによる撮影会が行われ、会場では旬の料理や地元の銘酒に舌鼓を打ちながら鶴岡雅義と東京ロマンチカの宮内ひろしさんの歌声に酔いしれた。また、紬の反物ほか豪華賞品が全員に当たる抽選会で盛り上がった。

ライブで歌声を披露した、宮内ひろしさん(74)は歌謡コーラスグループ「宮内ひろしとブルーシャンデリー」のリーダーで、「鶴岡雅義と東京ロマンチカ」のメンバーとしても活動している。また、作曲家として多くの歌手に楽曲も提供しており、コロナ禍をきっかけに、妻澄江さんの実家である南魚沼市大木六に移住後、同所を拠点に全国で音楽活動を行っている。

南魚沼市六日町の遠藤節子さん(69)は「私は長い間、着物に携わってきたが、今年のスコーレでは、着物と洋服、着物にブーツなどのコーディネートを楽しむ若い方の姿も見られた。この地域にもおしゃれに着物を着こなす方、楽しむ方が増えてうれしい」と話していた。

(雪国新聞 11月22日掲載)