火の道を素足で渡る荒行に挑戦 八海山尊神社大火渡祭

 

願い事が書かれた護摩木が投げ入れられると、さらに燃え上がり熱気に包まれる=南魚沼市大崎、八海山尊神社
火が収まり、白装束姿の行者に続いて一般の参拝者も素足で渡り、家内安全や無病息災を祈った

南魚沼市大崎の八海山尊神社で20日、毎年恒例の「大火渡祭」が開かれ、県内外から訪れた信者や観光客らが火渡りの荒行に挑戦した。木曽御嶽山の中興開祖、普寛とともに八海山を中興開山した地元大崎村出身の木食泰賢行者の命日が4月20日であることから、火渡祭は長らく散発的に行われてきたが1960年から、命日の半年後である10月20日に毎年開催されるようになった。この日、境内では神事が執り行われ、スギの葉などを積み上げた大護摩に点火されると勢いよく燃え上がり読経、ホラ貝の音が鳴り響くなか、白装束の先達や参拝者らが願い事などを記した祭木が次々と投げ入れられ、火が収まると清めの塩がまかれ、炭になったところを素足で渡り家内安全、無病息を祈願した。南魚沼市六日町の会社員、種村温さん(39)は「今日は家族4人で来て、私が次女(11カ月)を抱っこして渡り、娘2人が健やかに育つこと、家族が幸せに暮らせるように祈りながら渡った」と話していた=写真=。

(雪国新聞 11月1日掲載)